「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっとばせ!」






元フォーククルセダースの加藤和彦さんが、先日亡くなられました。
四十代から六十代の方は勿論ご存じでしょうが
それよりずっと若い方も映画「パッチギ」をとうして
その存在を知られた方も多いと思います。




私の知り合いの方で、まだ名前が売れる前に
三百枚限定の自主制作版で、幻の音源と言われる
「ハレンチ」を制作された初代フォークルのオリジナルメンバー
(京都の昔からのフォークファンはこのメンバーこそが
本当のフォークルという方がたくさんいらっしゃいます)がおられます。




亡くなられる一週間ほど前に、京都で加藤さんとご一緒だったそうです。
もちろんすぐに東京にいかれましたが
後日のスポーツ紙にメンバーの北山修さん達とともに
涙にくれておられる様子が記事に載ってました。
さぞつらかったと思います。




とにかく加藤和彦さんというと「抜群にかっこいい人」という印象。
ファッションのセンスはもちろん、日本人離れしたそのライフスタイルは
その時代の若者のあこがれでした。




たんに外国の匂いがしたわけではありません。
その様な人なら、もっと前に石原裕次郎さんやいろいろおられましたが
外国の雰囲気を一度自分の体の中に入れて
日本人というフィルターを通過させたうえで表現として人に見せる。
これをやった最初の人が加藤和彦さんだったと思います。
そういう意味で、戦後の芸能界で最もおしゃれな方だったと言っても
過言ではないと思っています。
心よりのご冥福をお祈り申し上げます。        

                   続く