「くたばれ、眼鏡情報!人まね禁止」
書いてるやつらも素人だ!大丈夫!書を捨てて街へでよう
      ・・・・・続、さらばブランド、こんにちは、わたし・・・・・


ドイツから届いたそのフレームは、「ハンスヨハヒム・マルヴィッツ」という名のセルフレームでした。
なかにはご存知で、「なんだ、マルヴィッツか」と、思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
1988年の日本の眼鏡市場、もしくは店舗のレベルを考えると、画期的というか、売れ残り必至というか、
今までにはお目にかかった事がないフレームでした。

イタリアの生地を使ったそのフレームは、色使いが綺麗で、まるでキャンディーを思わせる豊かな色彩の
可愛いフレームでした。私はそのフレームに「いままでにない、なにか・・・」を強く感じました。

すぐに商品をそろえた私は、この商品が、これからのフレームデザインの行く末を暗示しているという事を、
お客様に強く、訴えたのです。これは、私の店にとっても、その行く末を暗示したものでした。

ドイツから送られてきた、たった5本のフレームがオーグリーにとって、
一点突破の全面展開となりだしたのです。ゆっくりと、ゆっくりとでしたが、
歯車は、静かに動き始めました。  続く。