「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっ飛ばせ!」



             くいだおれ太郎、いずこへ 


道頓堀の名物、くいだおれ太郎が引退を表明しました。
新聞の記事に書いてありましたけど、経営者の方のお話で
「このごろの道頓堀は、東京資本の粉もんの店ばっかりになってしまいました。
昔の道頓堀ではない」と、おっしゃっておられました。




残念ですが、これも時の流れか。
ただし、このくいだおれ太郎は引退後も引く手あまた。
天下りでなく、全国からこの有名人をほしがる声が上っています。




中には行政の手で管理をとの声もありますが、
私はここはひとつ、民間で大阪に残すことが一番いいと思います。
もともと大阪は民間人の町で、武士の数が少なくて、
その昔は一生のうちで武士を一度も見ない、
なんてこともざらにあったそうです。




ゆえに大阪城はじめ、重要な建物は
民間人がお金を出し合って建てたように、
この大阪という町は「民」の手で築かれたのです。そういう意味で
「大阪人はケチやけど、シブチンとちゃう。
出す時にはチャンと出す」
これはうそでないと思います。
それとそういうことをお上にさせること自体が
大阪人のプライドからして、潔しとしなかったのでしょう。




商人の町、大阪。これはその数だけではなく、
行政をも動かす圧倒的な力があってそう呼ばれたわけです。




単なる食べもんやの店先に飾ってあった人形。
東京の人には理解しにくいかもしれませんが、
どうでもええもんを民間で大切に受け継いでいく。
それでこそ大阪。人情の町が復活するきっかけになればと思います。




PS  それにしても「くいだおれ」のおかみさんと社長の記者会見、
    社長「頭がまっ白になって・・」
    おかみ「私も何をささやいてエエのやら・・」
    このごにおよんで、こんな見事な会見ひらける人でも
    やっていくのが難しいほど大阪は変わってしまったのでしょうか・・・・・・