[オーナー日記]



「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっとばせ!」




先日は成人の日。全国で多くの新成人が生まれました。
こんな不況の時代にスタートなんて・・・
いえいえ、はじめ悪くて終わりよし。これでいきましょう 。



そして相変わらずの荒れた成人式もありました。
まあ大人になれない子供に何を言っても、
本人が気がつくまで説教するこっちが疲れるだけ損というところですが・・・・。



去年の秋に亡くなられたブルースギタリストの
塩次伸二さんのことを書いたブログのなかに登場した
MDカフェのマスター(故人)から昔、こんな話を聞きました。



今から三十年近く前、当時二十代半ばだった彼は、
毎年夏休み、アメリカに中学生を連れて行って、
普通の旅行社では出来ない、いろんな体験をさせるツアーを主催していました。
ある年のツアーで一人の少年からの申し込みがあり、
その両親が説明に自宅へ来てもらいたいという連絡がありました。




後日、彼が自宅を訪ねますと、そこは一目でやくざの組事務所とわかる建物。
恐る恐る中へ入って両親に旅行の説明を始めますと
「おい、そんな事どうでもええんや。お前、間違いなくわしの息子、
無事につれて帰ってきてくれんにゃろうな」と、親分のパパにすごまれました。




又、出てきた息子は眉毛はないわ、挨拶せんわ、ガン飛ばすわ、
若き日のマスターは、まさに「えらいもん引き受けてもた」でした。



当日の朝、京都駅のホームには見送りに両親はじめ、子分連中勢ぞろい。
発車間際に、百万円の札束を受け取ったその中学生は「もうひとつ頂戴」
「ぜいたくぬかすな!」「ほな、いってくるわ」
その少年をふくめた十数人の中学生と、
これからのことを考えて頭を抱えるマスターを乗せて、
すべるようにホームを離れたひかり号は一路、東京へと向かったのでした。



ところがこの話は、これから思いもよらない展開を見せます。お楽しみに!