「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっとばせ!」




      
             新人のダウンタウンを見て、コンビの解散を決めた島田紳助を考える


  


とんでもない超新星があらわれたとき、輝きのすごさを年上が素直に認める。
これは大変勇気のいることと思います。
彼は理屈ではなく、体で感じ取ったとおもいますが
どこの世界でも、それだけ強く感じても「認めたくない」という気持ちが働くものです。




しかし、人生の勝負において相手の実力にタカをくくるようでは勝ち目はありません。
まさに「見切り千両」とはこのことで
素直に「こいつらにはかなわない」と声にして言いきった凄さが
島田紳助の今を支えているのは、疑いのないところと思います。




「今、このフィールドではこいつらにはかなわない。
ではどこへいって何をすべきか、また、何をしてはいけないか」
そう考えたに違いありません。




十数年前、当時高校生だった、現ヤンキースの松井選手が
甲子園で五連続敬遠されて物議をかもしたことがありました。
その時、日本のスポーツジャーナリストは「けしからん」とバッシングしました。




でも、私から言わせれば、とんでもないお門違いで、まずルールに従っているということ。
五連続敬遠がルール違反なんてどこにも書いてありません。
エースストライカーにシュートをさせない工夫をする事は当然で
打たせてキーパーがセーブしなければならないサッカーなんてありません。




考えてみてください。もしこれがK.KのPL学園が相手なら
清原を五連続敬遠なんてしないでしょう。
だってウエーティングサークルに桑田が素振りしてて、できますか。そんなこと。
一挙に大量失点につながってゲームが決まってしまうかもしれません。




しかしこのとき、このチームのベンチは
「ウエーティングサークルにいるのは桑田ではない」と見切ったのです。
非難されるどころか、見事なベンチワークでした。
それを「花と散るのが正々堂々男の姿、処女でない女は悪い女だ」
とマスコミはたたいたのです。とんでもない話です。



冷静な判断と、松井にはかなわないと言いきった潔さが
チームに勝利を呼び込んだのです。
そして、これと同じことを島田紳助はやってのけたのです。   続く