「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっとばせ!」
残念でしたね。でも結果引き分けなんだし、たいしたもんです。
それにつけてもPK戦は残酷ですね。
以前にサッカー関係の人に話を聞きましたが
こんな場合全力を出し切ったチームにとって
両者引き分けでコイントスして次の試合にいける権利を決める
これのほうが実力以外ということが明確になって
よっぽどすっきりすると言ってた事を思い出しました。
確かに残酷なルーレットではありますが
ルールです。仕方がありませんね。
それより、試合が決まった後、涙にくれる駒野選手を
チームメイトが温かく迎えていました。
その中で稲本選手が駒野選手を、ずっと笑顔で見つめて迎えていた姿は
胸を打つものがありました。
こういうとき、年上のベテランは有り難いですね。
そしてもう一人、パラグアイのアエド・バルデス選手。
五本目のPKが決まって歓喜の輪が出来たその直後、
PKをはずした駒野選手のもとへ駆け寄り
頬をつけるようにして言葉をかけていました。
うんうんとうなずく駒野選手。
もちろん言葉は通じませんが、気持ちは伝わったのでしょう。
その昔、当時、早稲田実業のエースだった王貞治選手が
甲子園行きを決定した試合後、大喜びしていた姿を見て
実兄の王鉄城氏がその場で
「すこしは敗れ去った者の気持ちになったらどうだ」
と怒鳴りつけた話を思い出しました。
それ以来、王さんは、引退するその日まで
ホームランを打っても一度も大喜びしませんでした。