「メガネ越し、傍目八目(おかめはちもく)、右も左もぶっとばせ!」



TTP問題で、与野党とも賛成、反対で大揺れです。
誰だって自分の権益が危うくなるのが好きな方ていませんから
もめても仕方ないですね。



賛成派だって将来の利益を考えてのことですから
今を守るか、将来を守るかそれぞれに言い分があるでしょう・・・。



ただ、今まで農家の補助金とかいろいろ優遇措置をとっても
お金渡して「がんばってね」の効果がなかったのは確かでしょう。
現に衰退していってるんだから。



今から20年ほど前に、日本中央競馬会がそれまでの「鎖国」を改めて
外国の馬に開国の方針を打ち出しました。



以前、マルゼンスキーという持込馬
(海外で受胎して日本で生まれた馬のこと。
外国産馬だけでなく、このような馬も大レースには出られませんでした)
がいました。この馬はデビュー以来すべてのレースに圧勝しましたが
ダービーの出走資格がありません。
騎手は「賞金も要らない。24頭の大外枠でいいから走らせてほしい」
とマスコミにその心情を吐露しました。



それからしばらくして開国の機運が盛り上がり
ファンやマスコミの「強い馬同士の戦いが見たい」
との声に開国が決まりました。



が、決まるまでの過程は大変。
馬産地は「外国から強い馬が日本にやってくれば
日本の競馬はすべて外国の馬に席捲されてしまう」
調教師や騎手も外国人の技術の高さを知っていましたから
彼らの反対の声はそれは大きなものでした。



で、開国の結果どうなったか。
今や、ジャパンカップでは外国の馬に影も踏ませないことなんて
珍しいことではありません。
ドバイワールドカップをはじめ海外遠征でG1を制覇する馬も現れ
その年のトップホースは、秋のロンシャンを目指します。
そのうち日本馬による、凱旋門賞制覇の日も近いでしょう。




騎手の技術も昔とは雲泥の差。調教師にいたっては
昔はその娘と騎手が結婚して厩舎をつぐという
相撲の世界みたいなことが行われてきましたが
今や調教助手や厩務員などから能力のある人が続々と調教師試験に合格して、
馬中心の新しい取り組みがなされるようになりました。
そうです。日本の馬社会は、開国を経て飛躍的に向上したのです。



もちろんこれが全てに当てはまるとは思いませんが
補助金などが農家を守るとは思えません。
まして選挙の票目当てなら、国賊といわれても仕方がないと思います。


                       続く