衝撃の 2分20秒06
電光掲示板に写しだされた 何とも不思議な数字。
我に戻るまで、しばしの時間が必要だった。
なんだこの時計は・・・・・・。しかも、三歳牝馬が。
こんなにわけのわからない時計が出るときは、
馬場がパンパンでなおかつ複数の先行馬が
ハイペースでレースを引っ張った挙句前がつぶれて
追い込み馬にやられてしまうしか、考えられない。
それでもこんな時計はかんがえられない。
それを、アーモンドアイは すっと三番手に付けて
直線の残り三百メートルから 満を持して追い出して
キセキをいとも簡単にねじ伏せた。
横綱相撲。それで20秒06。まさに衝撃。
なおかつ驚いたのは、ウイニングランに戻ってきたとき
ルメール騎手がファンのため直線の外ラチぞいに彼女を寄せた時だ。
大歓声のファンのぎりぎりのところを歩んだアーモンドアイの姿。
まったく興奮したそぶりも見せず、ゆったりと、ゆったりと
歓声の中を 歩を進めていく姿にテレビ解説の
元騎手の岡部幸雄氏が「これはとんでもない馬です」と
彼にしてはめずらしく興奮して話していました。
来年の秋、ロンシャン競馬場で
待ってろエネイブル!