「くたばれ、眼鏡情報!人まね禁止」

書いてるやつらも素人だ!大丈夫!書を捨てて街へでよう


先日、作詞家の阿久悠さんが亡くなられました。
数々の名曲を世に送り出された偉大な作詞家。まさに「巨星、堕つ」です。


後日、NHKで追悼番組が放送され、紅白のメモリアルとともに、
阿久悠さんを偲ぶ内容でした。
今の紅白と違って、30年前の紅白は、歌手にとってまさしく晴れの舞台。
1年の最後を飾る大一番で 気迫が画面を通してこっちに伝わるような番組でした。


(中でもジュリー。29歳の彼が「勝手にしやがれ」を歌う色ッぽさといったら、
今の歌手には絶対に出せない ほんとかっこいいと、ため息まじりで
思わず見入ってしまいました。)



番組のゲストだった友人で 作曲家の都倉俊一さんが、
「彼の詩は、決して時代が投げかけてくる言葉を詩にしたのではなく、
言葉を詩として 自ら時代に投げかけたものだ。」とおっしゃってました。


まさしくその通りで、今の時代の歌詞は、時代から投げかけられた言葉を
適当にかっこよくつなぎ合わせてるので、歌全体を見渡した時に言葉に重みがなくて、
実感が伴わないせいか、表現したいことが伝わって来ないんです。


でも、阿久さんの歌を聴くと、その情景がかならず浮かんで来ます。
壁際で寝返りうって、出て行く彼女の様子を背中で聞いてる男の姿が・・・
2時間待ってた事を お酒のついでに彼に伝えてほしいと願う女の姿が・・・
名曲、名文といわれるものは すべてにこれが存在します。


最後に生前、阿久悠さんが語られた言葉を皆様へ・・・・・


「流行には鈍感だけど センスはいい。人間、こうでなくっちゃおもしろくない。」


私が1年前からこの日記を通して言いたかったのは、まさしくこの言葉でした。
お疲れ様でした。ご冥福をお祈り申し上げます。              続く。