「くたばれ、眼鏡情報!人まね禁止」
「書いてるやつらも素人だ!大丈夫!書を捨てて街へでよう



今から25年以上前でしたでしょうか。ゴルフ界の帝王、ジャック 二クラウスが
青木 功選手とのエキビジションマッチの為だったと記憶してますが、
日本にへやって来たときの出来事です。




テレビ収録をかねて二人は対戦したのですが、試合が終わった後に
信じられない事が起きてしまいました。
二クラウスのロッカーからパターが姿を消してしまったのです。



ゴルフをされない方でも、プロゴルファーにとって
自分のパターがなくなるという事の重大さは、
おわかりになられると思います。



ゴルフ場の人は震え上がりました。
なんたって、あの帝王二クラウスのパターが盗まれたのですから。
ホストの青木選手は、そのことを伝えるテレビのニュースで半狂乱になって
「たのむから返しておくれ!」と叫んでいました。
一方の二クラウスは、じっと耐えているように見えました。



パターが出てこないまま、来日後のスケジュールが過ぎていきました。
もう出てこないかもしれない・・・・・多くの人がそう思っていました。




いよいよ二クラウスが 明日、日本を離れるとなった日、
一人の中学生が母親に付きそわれ、とある警察の門をくぐりました。
そして、その手には一本のパターが握り締められていたのです。




ほどなく パターは無事、二クラウスの元に戻りました。
そして、二クラウスは次のようなコメントを青木選手に託し、日本を発ちました。




「自らの過ちを認めたその勇気に 心から敬意を表します。
そして、これからの彼の人生が どうか幸せに包まれるようにと 
私は願わずにはおれません。」



翌日のデイリースポーツは、この記事の最後を次のように結びました。
「技術も、そして心も まさに帝王である。」     続く。